赤ちゃんのためのお粥誕生ストーリー
これからママになる方、そろそろ離乳食を始めようかなと考えているママ必見。
食糧自給率向上の優れた取り組みを表彰する「2014フードアクション・ニッポンアワード」に、
三田産コシヒカリを使った「赤ちゃんのためのお粥」が審査委員特別賞に輝きました。
受賞したのは、三田市武庫が丘の農業法人グリーンマインド。代表の高寺さんは、2年前に三田のお米を使った「離乳食」を商品化。起業のきっかけと商品秘話、未来の子どもたちへの思いをお聞きしました。
グリーンマインド赤ちゃんのためのお粥
三田の農家が丹精込めてつくった三田産のコシヒカリと三田の水だけを使って、5ヶ月、7ヶ月、9ヶ月、12ヶ月と成長に合わせ4段階の粒感のお粥をレトルトパックにしてインターネットで販売。残留農薬や放射性物質の含有もしっかりとチェックされ、微量でも確認されたお米は一切使用していないという。離乳食に、安全でお米本来の味を大切にした混じり物のない本当に安心して食べられる「赤ちゃんのためのお粥」を、ここ三田から発信しています。
「赤ちゃんのためのお粥」誕生ストーリー
ハグレポーター―2014フードアクションニッポンアワード表彰、おめでとうございます。
高寺さんー全国から992件の応募があり、大賞をはじめ計57件が入賞しました。「赤ちゃんのためのお粥」が掲げる『ゼロ歳からの食育』というテーマが将来の自給率向上につながると評価していただきました。
ハグレポーターーパッケージもすてきですね。
高寺さんー下から茶色が土、緑が稲穂、そして青が空。そして、真ん中の白がお米を表しています。
すなわち、このパッケージそのものがお米が育つ環境そのものをイメージしてデザインされています。
ハグレポーターー起業の経緯を教えていただけますか?
高寺さんー 三田市職員だった2010年に癌を宣告されまして、闘病生活のなかで、これまでの食生活など病気の原因を考えて分かったこと。それは、「食べるものでしかカラダはつくられない」というシンプルな事実。翌年の東日本大震災も大きな転機となりましたが、「癌の再発から逃れるには180°今の環境を変えるしかない」と思い切り退職しました。食のことに興味をもち、三田市で活動するNPO法人縁農ネットに参画しました。行政と関わりながら「地産地消プロジェクト」に取り組むなかで、米農家の東畑さんと出会ったことが起業のきっかけになりました。
日本のどこの農村もそうであるように、三田でも後継者問題、農業所得の低さの現実を間の当たりにして、次の世代の若者がはたして希望をもって農業をすることができるだろうかと心配になりましたね。
私たちの体をつくるために一番大切な「食べること」を維持していくためには、農業は欠かせない。その農業を魅力あるものとして次の世代に伝えていくためには、農業所得の向上に取り組む必要があると思い立ちました。
考えついたのが「お粥」だったんです。
ハグレポーター―離乳食は、おいしいだけではなく安全であることが重要ですよね。
高寺さんー日常食べるものには、安価なもの、便利なものについ流されがちですが、一生懸命に安全安心に取り組んだ農産物が売れてて農業所得があがれば、農家は「もっとよいものをつくろう」(安いものしか売れなければ、農薬を使い簡単に量産できるものをつくるしかない)となる。農家がつくる「よいもの」は次世代の子どもの体をつくってくれます。
消費者と生産者の良好な関係が子どもたちの時代をつくる。その循環を生み出す歯車の役割りを担うことがグリーンマインドのテーマなんです。
ハグレポーター―商品化に当たっての苦労はありましたか?
高寺さんー私自身、エンジニアですので、商売はまったくの素人。お粥の開発にあたっては、地元三田の子育てグループに協力を得て何度も試食をしてもらい、お母さん、赤ちゃんの立場から度重なるダメ出しを受け、改良を重ね商品化しました。今は、目の届く範囲で手作り、手作業で生産しています。全国から注文をいただいていますが、特に、首都圏を中心に食に関心が高いお母さんたちに喜んでいただいています。海外からの訪問者からも注文があります。人の五感は0歳から3歳の間に形成されるといわれます。離乳期に食べたお米の味は五感や記憶に刻まれるはずです。
ハグレポーター―仕事などで忙しい時、ママが病気で離乳食が作れないときも、グリーンマインドのお粥なら、ママが自信をもって安心して食べさせてあげられますね。
三田産のお米をつかったオンリーワン商品が、全国、海外で喜ばれるなんて誇らしいですね。
高寺さんー70歳を超えても謙虚に米づくりと向き合う東畑さんのお米を使っています。東畑さんの田んぼには、環境負荷の少ないお米の栽培方法を求めて視察団が訪れるんですよ。水、空気、寒冷の差など、お米がおいしく育つ三田の環境も一緒に味わってほしいですね。
ハグレポーター―グリーンマインドとして、新たな課題に取り組んでおられるとか。
高寺さんー次の世代の環境をどうつくるかは、社会と地域の大きな課題だと思います。水力発電で地域おこしをしようという取り組みが各地で始まっており、その取り組みに関わっています。水車をつくって川で発電するのですが、川は誰のものでもない地域の資源ですから、地域でつくった電力を地域で使うという自然が生み出すグリーンなエネルギーなんですよ。
また、今年は、日本の食文化を伝える意味で「大豆から育てる味噌づくり」を小さいお子さんをもつお母さん方と一緒に楽しんでいます。
神戸市北区大沢町のkobe ozo kafe 901の農園でたくさんのファミリーが参加してくれました。
チャリティースプーン制作のワークショップを開催*小児がん治療中の子どもたちとその家族のチャリティーです。
商品情報
あかちゃんのためのお粥 農業法人GreenMind
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三田市武庫が丘3-4 079-558-7124 |
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http://www.xgreenmind.co.jp/ |