先輩ママの知恵袋

自分も相手も大切にする人間関係づくり『親業』インストラクター 浦入智子さん

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こんにちは、親業インストラクターの浦入智子です。
ここまでお付き合い下さいましてありがとうございました。

私が子育てで一番大切にしていた事は、子どもが本来持っている個性や良い面を親である私が潰さないようにしたいな、という事でした。

「人の長所は伸ばして欠点は直す方がいい」。
それが望ましいことだとずっと思っていました。でも、20代の頃にある本を読んで、
「欠点は、長所を伸ばすとその人のアクセサリーになる」というフレーズを知りました。ハッとしました。
当時、職場にオシャレで性格もよく美人で仕事もできる大好きな先輩がいたのですが、時間だけは苦手なようで、私は待たされる場面が多くありました。でも不思議と腹が立たなかったんです。他の人なら許せないことなのに、「この人にも欠点があるんだ」と人間らしさを感じていたのでしょうか。
弱みを見せられて逆にホッとして、私が気遣ってあげよう、なんて思ったものでした。
誰にでも得意な分野と不得意な分野があります。一般的には遅刻は良くないことかもしれません。でもこの「人間らしさ」が人付き合いにおいてはアクセサリーでありチャームポイントになる場合があるのですね。

良いところを伸ばすと悪いところがチャームポイントになる。この考えは今も私の子育ての原点です。
「欠点を無くそうとするのではなく、それを喜んで補ってくれる友達や恋人が傍にいる子になればいいんだ」、「良さを生かしあう方がウンとHAPPYになれる」今もそう思っています。

もちろん、社会的なルールは守ってもらわなければ困ります。私は厳しい親に育てられましたので、どちらかと言うと子どもを厳しくしつけたい方でした。甘やかしは子どもを潰すと感じていましたし自己中心的な子どもには絶対にしたくありませんでした。マナーが守れる子どもの方が周りの大人や友達にも好かれて愛されるだろうと考えました。

この、個性を大切にしながら他人への配慮もできるという、一見相反することをどちらも満たしたいという理想の子育て像。実現するために、具体的にどのように関わり、どのように褒め、どのように叱ればいいのか。
ゴードン博士の理論はあらゆる角度から考えても矛盾なく私にシックリとくるものでした。
今まで違和感を感じていた他の子育て論もすべてが一本に繋がってきました。
本当に信頼できる子育ての指針を得て、それだけでラクになれました。まだ受講前だったんですけどね(笑)

 

子どもの行動はいつも私の想定外でした。

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「なぜそんなことをするの?」ついカッとなり怒鳴ったことも多くあります。
そんな時、目の前に心のシャッターが下りて真っ白に固まっている息子がいるんです。「なぜ?」と言われても何も言えなかったのでしょう。なぜなら子どもの行動に理由などないからです。
今はそう思えますが、その時はそれがわかりませんでした。
腹が立って仕方ない自分への情けなさ。子どもを傷つけている情けなさ。でも許せない。どうしていいかわからない最中で「親業」を思い出し、気力を振り絞って言ってみました。
すると不思議と道が開けるのです。自分の本当の気持ちも見えてきますし、子どもの気持ちも見えてきます。すると違った感情が沸き上がり、諦めもできる(笑)
意外な戸惑いもありました。いかに私が行き当たりばったりの発言をしていたか(汗)。矛盾点に気づいたり反省したりを繰り返しながら私自身が発言そのものに責任を持ち、正確にコトバを選ぶようになりました。
関わりの中で成長するのは、子どもだけでなく親もなんですね。
自分の子どもに対してマイナスの感情を持つことは悪いことでは無い、と頭ではわかっていても、どこかで自分にダメ出ししていた事もわかりました。ここは長くかかりました。今でもあるかな(笑)
自分の心の声に正直になりそれまで抑えてきたモヤモヤや思い込みが解放された頃、不思議と家族の笑顔が今までよりもリラックスしたように思います。

ルールについての考え方も親業で大きく変わりました。

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以前の私は、ルールを「人を制限し縛る面倒くさいもの」と考えていました。なので、なるべく子育てにルールを用いたくありませんでした。親からルールを決められることは子どもにとってはイヤなことだと思っていたのです。
でも、親業でルールを使ううちに考え方が全く変わりました。
我が家ではゲームの使用時間についてルール作りが行われたのですが、親が一方的に決めたルールではあんな風にはいかないでしょう。全員が参加し、誰も不満を残さない様に考えられたルールの元で、みんな頑張ってくれたからです。
決められた時間がきてゲーム機を切る姿は名残惜しそうでしたが決して恨みがましくはなく、むしろ自分は家族のルールを守れるんだと誇りを感じている表情でした。
これこそが、まさに「自己規律の芽」ですね。率直に感動しました。
自らルールを守ることが子どもにとってそれほど意義のあることだと思っていませんでした。
子どもってスゴイ!対等な人としての土壌があってこそですが、一人前に扱われた期待に応えようと頑張る子どもの姿は愛おしく、笑顔は誇らしさで溢れていました。

 

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子どもとの関係は良い時もあるし悪い時もあります。最近いいカンジと思った途端、バトルが始まる、という事はよくあることでした。二人とも人間ですし常に成長しているのだからその関係性も日々変化するのは当然のことですね。
私は子どもとの関わりが思春期頃からとても楽しくなってきました。
思想や個性がウズウズと変化し、一人の人として成長するのを感じることができて面白かったんです。これは親子の信頼感が盤石なものになったからだと思います。
子どもを素直に信頼できる自分を感じていました。
長男との関係はすごく落ち着きました。次男と三男はまだ少し変わっていくと思います。

親業では親子のバトルを「対立」と呼び、ゴードン博士は対立を「人間関係の真実の瞬間」と言っています。対立時にどのように解決されるかで人間関係が変わります。上下関係、力の差がはっきりと出るからです。
どんなに理想的な子育てをしているつもりでも、この対立時に無意識的に親が子どもを誘導していては、それは子どもにとっては権力の行使であり、その後の親子関係に歪みが起きる可能性があります。

親業が他の子育てプログラムと決定的に違うことは「力をつかわない」方法だということ。この方法を知っていることで親子の信頼感を損なわないで、ちょっとした亀裂も早めに解消できた気がします。
我が家ではもう対等でいることが当たり前なので、バトルはほとんど起こらなかったり、起こってもいつの間にかフェードアウトしています。

自分と子どもが別々の存在として尊重されることは当たり前だと思われることですが、子育てで一番難しい概念です。親は子どもの為にとつい自分の意見を押し通そうとしてしまいます。私も未だについそうしてしまい勝ちですが、そんな自分に気づかせてくれるのも親業です。

変えられないものを変えようとしたり、変えられることを変えなかったりで、親子関係の亀裂が大きくなるのはとても残念なことです。それを見極め、不要なエネルギーを消耗することを減らし、より効果的に子どもに関わってこれたことに本当に感謝しています。

子育てって楽しい!子どもとの時間が楽しい!

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子どもが苦手だった私がそう思えることに正直驚きますが、今は一人でも多くのお母さんが、子育てをする自分が幸せだと感じる子育てをしてくれるといいなと思います。
自信を無くしているお母さんには、あなた以上のお母さんは存在しないのよと言ってあげたいです。今のままのあなたでいいので、正直な姿を見せてあげてください。親業の基本は、親と言う仮面を脱ぎ人として誠実に正直でいること。子どもが持っている力に驚かれますよ。
3回にわたって読んでいただいてありがとうございました。先輩ママの知恵袋としてお役にたてましたか?少しでもあなたの子育てがラクに楽しくなって下さればいいなと思います。

 

親業ミニ講座
子どもの主体性や思いやりの心を内側から伸ばす親になるための3つの方法を学びます。
この方法を学ぶことで、力に頼らない真に対等な人間関係を築くことができます。

①「聞き方」:子どもの本当の気持ちを聞く特別な聞き方
②「伝え方」:子どもの心に届く親の気持ちの伝え方
③「対立の解き方」:親子の間に対立が起きた時どちらも負けない解決策の見つけ方
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なまぜ親業ルーム 090-3706-8916
兵庫県西宮市生瀬町2-10-6
JR生瀬駅徒歩5分

<親業訓練一般講座> 全24時間(1回3時間×8回)
■主な内容
1回目:自分の心の声を感じてみる
2回目:子どもの心を知るための聞き方とは
3回目:こころの扉をひらくコトバの実践
4回目:子どもが受け入れる親の話し方
5回目:怒りの正体を考える・環境改善
6回目:賞罰を使ってコントロールしていませんか?
7回目:親子の対立を建設的に解決する
8回目:親にできること、できないこと
■定員:2~6名
■受講料:32400円
■講師:浦入智子(親業訓練協会認定インストラクター)
■場所:なまぜ親業ルーム

ブログ「親業de愛されおかん塾」 http://ameblo.jp/oyagyo70z/
親業訓練協会 http://www.oyagyo.or.jp/

hr_tiebukuro浦入智子さんプロフィール

・親業訓練協会認定インストラクター

大手企業でトップ部門での事務職・人事労務・総合職など11年間従事した経験から、社長や役員になる人の社会性やメンタルの強さと家庭環境の関係に深い関心を持つ。

子育て中の2002年、親が子どもに与える影響を最大限に効果的にできる「親業」を知り、2007年インストラクターの資格取得。
健全な精神を育む真の自立・自己規律の子育てと、勝ち負けのない関係づくりのために、個性と調和を両立する「親業」の普及活動をしている。

・夫と3人の息子(高3・高1・中2)の5人暮らし